こんにちは。みーよんです。
注意
この記事は未読の人はまだ見てはいけません。作品の面白さが減ってしまいます。戻りましょう。
このサイトで紹介した青山美智子さんの作品を登場人物から面白い角度で考察したので紹介します。
思いっきりネタバレで、一度読んだ方専用のページです。
まだ読んでいない方は楽しみが減ってしまいますので、戻ってください!
本を読み返す(ページを探す)意味はココにあったか!
(この記事は約半年前に予告した記事になります。苦節5ヶ月以上、やっと完成しました!)
まずは、各小説の時系列を確認
かなりネタバレになってしまうのですが、
私自身、「青山美智子さんの作品は別作品の登場人物が、他の本の登場人物と重なる!?」
と思い、自分なりに登場人物関係図みたいなものを作りました。
別の記事では、あえて名前を伏せ、〇〇さんや〇〇の店員1みたいな紹介でしたが、今回は、名前を出すことで、やっぱり繋がっていたと実感できます。
時系列考察記事でも書きましたが、私の考察では次の順番で読めば、青山美智子作品内での時系列順になります。
№ | 作品名 | 通販サイトで探してみる |
1 | 猫のお告げは樹の下で |
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2 | お探し物は図書室まで |
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3 | 木曜日にはココアを |
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4 | 月曜日の抹茶カフェ |
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5 | 鎌倉うずまき案内所 |
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6 | ただいま神様当番 |
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7 | 赤と青とエスキース |
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8 | 月の立つ林で |
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どのような繋がりがあるのかは、作品を見てのお楽しみです。
考察するにあたり、紙に書いて繋がりを考えるというアナログな手法で行いました。
これが裏面や別の用紙もあるという(笑)
素人の考察で、100%ではない部分もあります。
しかし、いつまで経っても完成しない・公開しないのも良くないので、作成して半年、ある程度完成したので公開することにしました。
考察 実際の登場人物の名前を挙げてみる
ここからは、先ほどの時系列の作品順に登場人物を紹介していきます。
1 猫のお告げは樹の下で
あらすじ
人生の岐路、ギクシャクした親子関係を再構築したい、学校での生活改善、仕事復帰などを思い悩んでいる主人公たちが、猫のお告げで、救われるという物語です。
時系列的には最初の本で、最強に魅力的な人物「姫野さゆり」が登場します。
この人物を実写で演じられる女優さんがいたらなあ・・・。
- 保健室の教諭→姫野さゆり
- 保健室登校の生徒→森永のぞみ
- たまたま仕事復帰に思いお悩む主人公が、パソコンで登場人物が見た記事(トリックアートの画家)に輝也パパを発見(妻:バーキンにタイトスカートという説明で出てくる)
※宮司さんが、何となく木曜日にはココアをなどに出てくるマスターみたいに、主人公たちを温かく見守っているように思えます。
2 お探し物は図書室で
あらすじ
マシュマロのようなふくよかな体型の図書館カンファレンスコーナーの小町さゆりさんが、仕事の行き詰まり、ニート、退職後の生活にまよう主人公たちに「何をお探し?」と聞いて、主人公たちが必要とする何か!を羊毛フェルトの形(おまけ)で表現し、解決する物語です。
実際に、どんな本だろうと検索しちゃいました。そして、なるほど困ったときのさゆりさんに聞いて解決できるなら、私の人生も少し違っていたかもと思える物語です。
- 図書館カンファレンスコーナー→小町さゆり(旧姓 姫野さゆり)
(1の猫のお告げは樹の下で出てくる) - 司書見習い→森永のぞみ(保健室登校の生徒)
(1の猫のお告げは樹の下で出てくる 司書見習いになれたんだね!おめでとう!) - 猫(安原さんの経営する猫カフェに出てくる)
(1の猫のお告げは樹の下でも猫は出てくる)
3 木曜日にはココアを & 4 月曜日の抹茶カフェ
この2作品は直接的な続編となります。
登場人物がかなり重なることから、とてもおもしろいです。
登場人物が重なる青山美智子作品の真骨頂ですね!
あらすじ
“木曜日にはココアを”は、「マーブルカフェ」での常連客が織りなす物語。
“月曜日の抹茶カフェ”は「きっといいことがありますようにと」いうフレーズから始まる神社(猫のお告げは樹の下での神社かも?)の前から、喫茶店に入ると物語が始まる。
「木曜日にはココアを」の登場人物
赤色の下線は月曜日の抹茶カフェにも登場します。
- カフェの店員→ワタルくんの思いを寄せるココアさん→マコ
- ココアさん(チェックのマフラーの女性)→マコとそのペンフレンド→メアリー(病気だったが、エアメールのお陰で元気になり、いずれ日本で会う約束)
- ココアさん→アツコ(翻訳家)とエアメールの相手→グレイス
- おでこのほくろのマスター(両作品に出てくる 登場人物たちを繋ぐ重要人物)
- マスターの紹介する画家たち(画家の優くん月曜日の抹茶カフェの神社で虫を探す子どもたちの1人たっくん(拓海くん:下記参照)、るるちゃん、ゆうくん)
- バーキンを持つタイトスカートの女性→朝美(拓海くんの母親、輝也パパ 1の猫のお告げは樹の下で登場人物の奥様)
- オーストラリアという国(幼稚園のえな先生が興味を持つワーキングホリデーの場所)
- 結婚した友人→理沙(理沙と夫ひろゆきとの新婚旅行先:オーストラリア)
- 理沙の友人→やっちゃん(泰子→月曜日の抹茶カフェで出てくるえな先生の園の上司)
- カフェ近くのお店の店名→P-bird(月曜日の抹茶カフェで出てくる店主の尋子の幼少期の愛称ピロ:小鳥の鳴き声)
- 外国人カップル(サンドイッチ屋経営ラルフとシンディ)と関係する幼稚園の先生→グレイス
月曜日の抹茶カフェの登場人物
青い下線の人物は「木曜日にはココアを」に登場します。
- スマホ店員→美保26歳(福居吉平が思いを寄せる人)
- 抹茶カフェの若旦那→福居吉平
- カフェ近くのお店の店員→尋子とその店でお気に入りを見つけた黒いギターの女性→佐知
- 黒いギターの女性とその友人→楠野光都(通販オペレーターをしつつ紙芝居が今のやりがいの仕事、甘味屋楠野屋の娘)
- 黒いギターの女性の友人→楠野光都と抹茶カフェの若旦那→福居吉平は老舗繋がり
- 黒いギターの女性の友人→楠野光都とその祖母→楠野タヅ(甘味屋楠野屋の元店主、孫の楠野光都の祖母)
- 蚤の市で本を買った人名→孝晴とその本の題名→イソギンチャク(鎌倉うずまき案内所の店主アンモナイトに似ている?)
- 輝也パパのポスター
(1猫のお告げは樹の下で、2のお探しものは図書室で、3木曜日にはココアを、4月曜日の抹茶カフェの4作品すべてに登場!)(本当の画家になれたんだ!) - 猫(みんなからは、タマ、シロ、マシュマロ、ニャー、ミルク、オモチと呼ばれる)吉原さん(古本屋のおじさん)になつく(猫のお告げは樹の下で猫は出てくる 同じ猫もいるのかも・・・?)
5 ただいま神様当番
この作品には他作品の登場人物は出てきません。
あらすじ
いろんな年代の主人公達(OL、小学生、高校生、大学非常勤講師、企業社長)が、それぞれの心の中で楽しいって何?やりきれない思いから開放されるにはと四苦八苦している時に、へんてこりんな服装の神様がちょっと変わった お願いを主人公にする。そのお願いを遂行することを神様からお願いされた当番を済ませると、やりきれない思いから開放される。
また、めずらしくこの物語には、猫は出てきません。
ただただ、日本人なら「あー神様ってこういう感じ。」外国の方々なら、「キリストや仏陀様のような感じ」を想像しますが、この物語に出てくる神様は、かなり違います。
でも、それが面白く、またもしかしたら本当はこれくらい身近な感じなのかもしれないと思える神様の登場です。
6 鎌倉うずまき案内所
あらすじ
仕事を辞めるか続けるか?子供の進路は親が決めたとおりにはいかないのか?結婚とは幸せなのか?ガミガミ言う友人とは決別すべきか?などと思い悩む主人公たちが、いつの間にか自分の進む道に迷い、たまたま入った案内所で、悩みを解決していく物語です。
(1) 蚊取り線香の巻とト音記号の巻
- ノギちゃん→乃木くん
(鎌倉うずまき案内所の店主アンモナイトに似ている?が友人に渡すプレゼントの化石)
下記、7赤と青とエスキースにも出てきます!
(2) つむじの巻とト音記号の巻
- ヒロチュー→広中真吾(ユーチューバー:広中譲と綾子の息子)(今話題の職業!)
(3) 花丸の巻、ソフトクリームの巻
- 桐谷グローサリー(主人公たちが迷う前に立ち寄る目印になる場所 この作品のキーポイント)
- 桐谷人魚(マーメイド)→マーちゃん(浜文太の想いを寄せた人、実は両思いだった!)
- 桐谷乙姫(人魚の娘、珊瑚の姉)
- 桐谷珊瑚(広中譲と同じ舞台役者兼演出家の鮎川茂吉の理解者)
(毒舌は嫌味ではなく、熱い思いやりの心、表現だった!)
7 赤と青とエスキース
この作品は他の作品のキャラクターがあまり出てきませんが、つながりはあります。
あらすじ
人との関わりを避けがちな主人公たちが、画家を目指しているアルバイト、ジャック・ジャクソンとの出会いなどで、本当の人との関わりを変えて、運命の出会いを受け入れる話しです。ジャック・ジャクソンは果たしてアルバイトから画家になれるんでしょうか?
もう1つの主人公は喫茶店の夫婦。
喫茶店で自分の仕事や他人の仕事への不満、焦りと葛藤しながら、自分の信念(初心忘るべからず)に改めて向き合い、成長していく物語です。(喫茶店の夫婦(店主蒼さんとウェイトレス茜さんは、実は・・・!)
- 舞台はオーストラリア
(ほとんどの作品にオーストラリアが出てきますね!)
- DAP編集者の乃木(ノギちゃん?→乃木くん)
(6の鎌倉うずまき案内所:蚊取り線香の巻とト音記号の巻の登場人物)
この作品「赤と青のエスキース」はAmazon Audibleで耳で聞くこともできます。
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今回 全体を考察して
7冊を読み返してみて、登場人物の関係性が分かり、青山美智子さんの世界にひきこまれました。
今回の記事から「この本が欲しい!」と、本屋さんや図書館に行こうという気持ちになった方がいれば幸いです。
私自身が偶然にも本屋さんや移動図書館で手にした本をパッと開き、そのページの書き方が自分には合うなとか、この続きが読みたいなと思えたのも事実です。
偶然出合った青山さんの作品探究(何度も読み耽る)は始まったばかりです。
みなさんにも素敵な本との出会いが有りますように。
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