このサイトで少し人気の出てきた「書評」です。久々に、青山美智子さんの作品を紹介したいと思います。
はぐれてしまったら、とある案内所でご案内します。
鎌倉うずまき案内所
鎌倉に住む6人の道に迷った?(はぐれた)主人公たちが、どこかで繋がり、ついついページを読み戻してみたり、フムフムと繋がっていたんだ!と感心したりしながら読める書籍です。
私事ですが、心に響いた言葉をしおりで目印を付けていた箇所を抜粋しました
仕事に迷ったら、「そのつどの全力が起こすミラクル」
親としてなら、「子どものことを何も決められないんだ。ただ見守ることしか。」
結婚に迷ったなら、「結婚は、ゴールでもスタートでもない。生涯かけて経験するさまざまなプロセスのひとつ。」
人間関係に不安を持ったなら、「みんなが同じ方向を向いていないと先に進まないような空気ができちゃうんだ。五線譜みたいにね。でも、誰に笑われたってへっちゃらと思えるような自分自身のオリジナルの軸を持てば、本当に大切な仲間を得られるよ。」
夢って何かと思ったなら、「自分を取り巻く、とてつもなく大きなもの。ごまかしたり、悪意を抱りしとたんに霧みたいにつかめなくなってしまうもの。」
生きることに迷ったなら、(何のために、この世に生を受けたのかと迷ったなら。)「日本人は、昔から、大真面目にダジャレを用いて様々な局面を乗り越え、幸せであるようにと祈りを込め、豊かな心を育んできた。」
「何かを残すためじゃなくて、この一瞬一瞬を生きるために、私たちは生まれてきたんだ。」
これらだけが、ジーンときた訳では無いですが、私自身に響いた言葉たちです。
案内所に導かれて
主人公達は、いつも通りに生活を送っている中で、道に迷ってしまいます。
でも実は、道に迷っているというより、今向き合うべき問題やどうすべきかモヤモヤしている何か(字のままの何かではなく、本人にはハッキリ分かっている事柄)を解決したいと思っていると、とある案内所に導かれます。
主人公たちは、誰にでもベラベラ心の内や悩みを知らない人に話すような人達ではない。でも、この案内所にいる案内人?たち?に導かれ、ふっと心の内を吐き出して、その後の自分の行動に自信を持っていきます。
反対意見や人の悪口を言うような人より、ただただ、自分の話を聞いてくれる人が居れば、それだけでも救われた気持ちになりますよね。
悩みを打ち明けられたら
人から悩みを打ち明けられたら、「困ったな。大して良いことを言ってあげられる人間じゃないからな。」と考えず、「そう悩むことに気づいた自分って素敵だね。もう、悩みを話しただけで、解決したようなものだよ。」と明るく伝えましょう。
そして、両手の指を揃えて、
ご一緒に「ナイス!〇〇〇〇」
(重大なネタバレになるので伏せ字で)
と言ってしまいたくなる気持ちになります。