8年以上マネーフォワードを使用しており、1円単位から全部入力して家計を管理してきました。
マネーリテラシーの高い皆さま方に衝撃的なニュースがありました。
家計管理ツールのマネーフォワードが無料プランで連携取得できる金融機関が10から4に減ってしまうのです!
(マネーフォワード公式ページ)
というわけで、今後、マネーフォワードの代わりになりそうな別のアプリはあるのか、それとも有料版に入るのが良いかについて検討してみました。
実際に、全部のアプリを登録して使ってみました!
比較表
いきなりですが、比較した表です。
マネー フォワード | Moneytree | Zaim | お金のコンパス | Mable | マネーフォワード for住信SBIネット銀行 | |
自動取得 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
楽天銀行対応 | ○ | ✕ (有料) | ○ | ○ | ○ | ○ |
手入力 可能 | ○ | ○ | ○ | ✕ | ○ | ○ |
PC(web)版あり | ○ | ○ | ○ | ✕ | ✕ | ○ |
無料金融 機関の数 | 4 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 10 |
備考 | Moneyforward系統 | Moneytree系統 | SBI銀行は 別に取得可能 |
この表だけだとZaimかMableが一見良さそうに見えます。
実際には、更新頻度や使い勝手やデザインなど、使ってみないと分からないことがあります。
ここからは詳細を見ていきましょう。
マネーフォワードの便利なところ
おなじみマネーフォワード。
金融機関・証券会社・クレジットカードなどの使用歴を自動で取得して家計簿を作製してくれるとても便利なサービスです。
マネーフォワードを8年以上使っています。買い物をするたびに一つ一つ入力して、家計簿をきちんと付けるようにしています。
便利な点としては、
- 銀行、証券会社、クレジットカード、ポイントを自動取得で取得し入出金が把握できる
- 手持ちの財布の残高なども手入力で登録できる
- 項目別に分けられるので、ムダな分野が分かる
- 投資資産の増減が一覧で分かるので商品ごとのプラスマイナスが分かる
といったところが挙げられます。
これらは、「もしマネーフォワードから乗り換える場合に望むこと」にそのまま繋がります。
いろいろな家計管理アプリ
家計管理アプリで一番有名なのはマネーフォワードですが、家計簿アプリは他にも色々とあります。
これらはマネーフォワードの代わりと成り得るのでしょうか?候補を見ていきましょう。
お金のコンパス
第一候補になるのがこちらのアプリ、お金のコンパスです。
こちらは中身としてはマネーフォワードと連携して、同じ取得方法でデータを得ています。
ですので、対応金融機関も多く、ほぼ一緒の使い勝手を実現できます。
しかも、無料のままで金融機関はいくつでもOKという太っ腹です。
今回の件数が4件に減るニュースのあと、数日間は接続が不安定になるくらい大人気になりました。
欠点もあります。
- PC版がない 一覧性や、データの加工はやはりPCの方が上です。
- 手入力ができない お金のコンパスは自動取得のみしかできません。
手持ちの財布分や、家で封筒管理している分の入力はできません。 - 分類が大雑把 使い道の分類が大項目の「食費」までしか分けられず中項目がありません。
マネーフォワードで可能な「外食」「食料品」「カフェ」などと分けることはできません。
と言っても、無料で制限無しですので、大体把握するなら良いでしょう。
今後、マネーフォワードが条件を厳しくした以上、同じ方法でデータを取得しているお金のコンパスもいずれ条件が厳しくなるのでは・・・と思ってしまいます。
ですが、とりあえず現状は無料で使えますので、しばらくはこちらを使うのが良いかと思います。
Moneytree(マネーツリー)
次に候補になるのは、古参のマネーツリーです。
こちらも有名なアプリです。
突然の実写写真(モザイク加工)ですみません。
マネーツリーは、セキュリティを徹底しており、スクリーンショットが撮影できない仕様のアプリとなっているため、画面を直接撮影しました。ログイン時にも、必ず認証が入ります。
マネーツリーは、数年前にマネーフォワードが「1年間分しか過去の履歴を見られなくします」と発表した際に、「うちは全期間ずっと見られるようにします!」と対抗して発表したことあり、とても好感が持てます。
とても良いのですが、有料プランでないと「楽天銀行を取得できない」という欠点があります。おそらく楽天銀行の手数料は高いんでしょう。
年にいくら使ったかなどの総額はとてもわかり易いです。
Zaim(ザイム)
次にZaimです。以前は「マネーフォワード・マネーツリー・Zaim」が家計簿管理ソフトの御三家で、どれを選ぶか迷ったものです。
良い点としては、次の点が挙げられます。
- PC版がある
- 手入力が可能
Zaimもがんばっています。
気になる点としては、
- 金融機関データの更新頻度が低い(有料化すればいつでも可能)
- 同じ銀行を家族で所持している場合、だれの名義なのか分かりにくい
こんな感じで、無料のままだとちょっとだけ使い勝手が悪い。
有料にすればいつでも更新できたり、グラフを見ることができたり、より使えるようになります。
ただ、すぐに更新されなくても「大体分かれば良い」のであれば無料版のままで使える中では最も高機能です。
Mable(メイブル)
今回の発表があるまで失礼ながら知らなかったアプリです。
こちらは三菱UFJ銀行がMoneytreeと連携して作ったアプリで、Moneytreeと同じように「起動時に認証が必要」「スクリーンショットが撮れない」のも同様です。
ですので、スクリーンショットは撮れないので実機写真で失礼します。
こちらは、Moneytreeの欠点であった「楽天銀行からの取得も無料でできる」という利点があります。(しかも、Mableから楽天銀行を登録すると、なんと無料のままMoneytreeの方にも反映されます。)
こちら、デザインも良く(2022年グッドデザイン賞受賞)一見して分かりやすいです。
お金のコンパスと同じく、PC版が無いという欠点はあります。
ツイッターを検索しても「マネーフォワードの後継としてMable使用する」という声が多いです。無料で使うのならとても良いのではないでしょうか。
OneStock
一覧表には載せませんでしたが、他にもアプリはあります。1つは野村證券がマネーフォワードと連携して作ったOneStockというアプリ。
実はこのアプリは隠れた良アプリで、「総資産」を把握するのはとても分かりやすいです。
特に、総資産の月々の増減がとても分かりやすいです。
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OneStockもデザインが良く(グッドデザイン賞受賞)、「資産寿命」が表示されるなど、面白い趣向がなされています。
OneStockもマネーフォワードの金融機関取得方法を採用しているアプリです。
マネーフォワードのIDと連携してデータを取得することもできますが、その場合、マネーフォワードと同様に連携先は4か所になります。
しかし、「OneStockの新しいアカウントを作製して、既存のマネーフォワードのIDと連携せずに、もう一度金融機関を登録し直すことでいくつでも登録可能」とのことです。
面倒ですが、再度アカウントを作り直して、金融機関を登録し直すことで総資産把握はし続けることができるでしょう。
ですが、そもそもOneStockは「総資産」を把握するためのアプリで、家計簿を細かく管理するようにはできていないことから、家計簿ツールとしてはおすすめできません。
ですが、総資産の把握はしやすいことから、アカウントを作り直して再度金融機関を入力して使おうかなと思っています。
マネーフォワード for 住信SBIネット銀行
こちらはアプリ名から分かる通り、マネーフォワードの派生版で住信SBIネット銀行版になります。
画面もほぼMoneyforwardと同じです。
特徴としては「引き続き10の口座を取得可能」なことと「住信SBIネット銀行の口座は、無料の件数とは別に取得できる」ことです。
住信SBIネット銀行の口座を持っている方であれば、こちらを使えば10+1金融機関分を取得することが可能です。
結論 どんな使い方をする?
候補1 お金のコンパスで自動取得+マネーフォワードで手入力
お金のコンパスはマネーフォワードの取得の仕組みを利用していますので、マネーフォワードに近い使い心地があります。
ですが、手入力できないという欠点があります。ここをマネーフォワードの無料版で手入力して補完するという使い方です。
お金のコンパスで自動取得する
↓
マネーフォワードで必要分(手持ちの財布分や、家で封筒管理している分)を手入力する
↓
2つのアプリ分を合わせた分が総資産となる
手入力分はマネーフォワードの4口座に含まれませんので、この使い方も良い。
欠点としては、PC版がないことから、一覧性に欠ける・じっくり確認できないことです。
候補2 Mableを使用する(Moneytreeで補完する)
Mableはマネーツリーの金融機関からの取得方法を採用していますが、「楽天銀行からの取得も無料でできる」という利点があります。
(しかも、Mableから楽天銀行を登録すると、なんと無料のままMoneytreeの方にも反映されます。)
そのため、Mableを利用すればほぼ全ての金融機関から取得ができることから、Mableへの乗り換えでもOKでしょう。
MableはPC版はありませんが、MoneytreeはPC版もあることから、連携すれば良い使い方になるでしょう。
候補3 Zaimを使う
Zaimを使うことで、無料でほとんどの金融機関から取得することができます。
さらに手入力口座の設定もあり、PC版もあります。
ですが、Zaimは無料のままだと更新がかなり遅いです。そのため、ちょっと使い勝手は悪いです。
候補4 マネーフォワード for 住信SBIネット銀行を使う
今まで通り10件使いたいならばマネーフォワード for 住信SBIネット銀行を使うと良いでしょう。
住信SBIネット銀行口座もあるなら、11件取得可能です。
候補5 マネーフォワード有料版にする
今までどおり使いたいなら、やはりこれしかありません。
マネーフォワードが現状1番良いアプリであることは「PC版がある・細かく分類できる・手入力口座を作れる」ことから明らかです。
お金持ちを目指すなら、きちんと把握することは大事です。払う分はきちんと払って有料版を使う!これくらいの出費はするべきなのかもしれません。
以上、たくさんのアプリを比べてきました。
すべて使ってみましたが、いちいち登録がとっても大変でした!それぞれの家計簿アプリは一長一短ですが、それぞれの「アプリ製作者の想い」が伝わってきました。
お金の管理はしないよりはしたほうがいいです。自分にあったアプリを探してみましょう。