山崎元さん最後の書、
経済評論家の父から息子への手紙: お金と人生と幸せについて
を読みました。
- ヤマゲンさん最後の書
- 大学生になる自分の息子へ贈った最後の手紙が元になっている
- 今までの著者の主張を総まとめにしたような本
結論としては、
若者はもちろん、全世代の人が読んでほしい
です。
山崎元さん最後の書
2024年1月1日、山崎元さんが永眠されました。
訃報:経済評論家・山崎元さんが死去――資産づくりに正義を乗せて
わが家の資産形成方法は、山崎元さんのおかげです。
10年前著書に出会い、夫婦で著書を読み、日々のコラムを読み、YouTubeでトウシルの動画を見て、勉強してきました。
8年前の資産100万円から、今年1月までの8年間で資産5000万円を達成できたのは、山崎元さんのおかげなのです。
山崎元さんは「やまさきはじめ」が正しい読み方です。
ただ、周りも(ご本人も)親しみをこめて「ヤマゲンさん」と呼ばれていました。
昨年もがん闘病と闘いながら、ホリエモンのYouTubeチャンネルに出演し
「がん患者だけれど、『がん保険は不要』と言い切れる」
と主張されていました。
ご冥福をお祈りします。
山崎元さんには、大学生の息子さんがおられ、その息子さんが大学に入る年になった際に書いた手紙があります。
一部は出版社のサイトで読めます。https://gkp-koushiki.gakken.jp/2024/02/01/66764/
その手紙の出来があまりに良かったため、発展させて書いたのが本書になります。
予約して、発売日に無事届き、すぐに読破しました。
「山崎元さんが残した最後のメッセージ」のキャプションが泣かせます。
今までの主張を総まとめしている書
山崎元さんは10年以上前から、次のような主張をされていました。
- 保険は不要である
- 証券会社・銀行・保険会社はネットでする 面接はしない
- 生活防衛資金を確保したら他の資産はすべて投資にまわす
- インデックス投信以外は不必要である
- 理論上分散投資は意味が無い 一括投資をする
現在では、少し勉強した方なら常識となったことばかりで、山崎元さんの影響力は大きいです。
もちろん、本書でも上記主張を「さらっと」「わかりやすく」触れています。
あえて詳しい解説は入っていません。
ですが、わかりやすさで言えばこのくらいの文章量でちょうどよいと思います。
山崎元さんは、今(2024年)でこそ、
- 投資先はオルカン(eMaxisSlim全世界株)のみで良い
- 現金は生活防衛資金のみで良い
と主張されています。
これは過去の著書からは少し変遷があります。
10年ほど前は
- 投資先は外国インデックスと日本株式ETFをほぼ半々で持つと良い
- 防衛資金は個人向け国債変動金利10年型が良い
といった主張でした。
これは、現在のように「良い投資信託が無い時代」だったからです。
その後、ネット銀行の発展や、充分に手数料の低い投資信託(たわら先進国株や、eMaxisSlimなどの登場)があって、現在の主張に変遷がありました。
ちなみに、本書でも”どうしても損が嫌なら個人向け国債”という主張も少しだけ残っています。
若者への提言がたくさん盛り込まれている
本書は、お金の増やし方についての話だけが載っているのではありません。
- 若者のおすすめの働き方
- 自分の人材価値について
- 転職について
これらは、今から社会に出る若者みんなに読んでほしい内容です。
全世代の人が読んでほしい必読の書
そして、もちろん壮年、老年の方でも読んでほしい内容がもりだくさんに含まれています。
なぜならば、
- 筆者の今までの主張が、短文でわかりやすくポイントだけまとめられている
- これから自分の下の世代に対してのアドバイスができるようになる
- 死の間際に筆者が書いた文章で「魂」が込められているのが感じられる
ことが理由となります。
ぜひ、全世代に読んでほしい、名著です。
どうかたくさんの人に読まれて、山崎元さんの考えが後世に残りますように。
合掌。