個人投資家のゴールドです。
私は投資歴25年以上。
金融資産100万円から10年で1億円を達成しました。
はっきり言います。
投資を始めるなら、まず「本、読んで」。
Webの記事やYouTubeでも投資は学べます。
でも、断片的な情報を追いかけるだけでは、投資の全体像を理解するのは難しいと思います。
だからこそ、私は信頼できる著者の本を、最初に1冊じっくり読むことをおすすめします。
これまで、投資に関する本を数多く読んできました。

また、実際の投資でも、外貨預金、FX、個別株、暗号資産、レバレッジ投資、インデックス投資など、さまざまな方法を経験してきました。
うまくいったこともあれば、大きな損失を出したこともあります。
そんな私が、今から投資を始める人に何をおすすめするか。
結論は、低コストのインデックスファンドを利用した、シンプルな長期投資です。
もちろん、これは将来の利益を保証するものではありません。
株式投資には元本割れのリスクがあります。
それでも、私がこれまで経験してきた数多くの投資方法の中では、これが答えだと考えています。
そして、こうした考え方を身につけるために、ぜひ読んでいただきたい本があります。
今回は、数多くの投資本の中から、特におすすめしたい3冊と、さらに知識を深めたい方に読んでいただきたい4冊をご紹介します。
最初にお伝えしておきますが、7冊すべてを読む必要はありません。
投資初心者であれば、最初の1冊を読むだけでも、資産運用に必要な考え方の多くを学べると思います。
まずは、この3冊をおすすめします
① 普通の人が資産運用で99点をとる方法とその考え方
著者:Hayato Ito/日経BP

今回紹介する中で、最初に読んでいただきたいのが、この本です。
タイトルの「99点」という数字が印象的ですが、本書が目指しているのは、他人よりも高い運用成績を出すことではありません。
普通の人が、投資に過度な時間や労力をかけることなく、合理的な資産運用を行うための方法を説明しています。
本書は、大きく3つの部分から構成されています。
- 結論編:資産運用では何をすればよいのか
- 理論編:なぜ、その方法が合理的なのか
- Q&A編:実際に投資するときの疑問にどう対応するか
この構成が、とても優れていると思います。
投資に関する本の中には、金融の歴史や理論を長々と説明したあとで、ようやく具体的な投資方法を紹介するものもあります。
しかし、この本は最初に結論を教えてくれます。
そして、その結論に納得したい人に対して、理由や考え方を説明してくれます。
まず何をすればよいのか知りたい人にも、理論まで理解したい人にも読みやすい構成です。
特に重要だと思うのは、投資で余計なことをしない、という考え方です。
私は長年、さまざまな投資方法を試してきました。
FXでは為替相場を予想し、個別株では値上がりする銘柄を探し、レバレッジ商品では大きな利益を狙いました。
結果として金融資産1億円に到達しましたが、これらすべての経験が必要だったとは考えていません。
むしろ、遠回りをしてきた部分も多かったと思います。
最初から低コストのインデックスファンドを中心に、長期的な資産形成を続けていたら、もっとシンプルに投資と付き合えていたかもしれません。
もちろん、インデックス投資でも大きな下落は起こります。
どんな時期に始めても、必ず利益が出るわけではありません。
それでも、将来の株価や為替を当て続ける必要がなく、手数料を抑えて市場全体の成長に参加できることは、大きな魅力です。
本書では、NISAやiDeCoの使い方、インデックスファンドの合理性、投資タイミング、資産の売却などについても説明されています。
投資を始める前に何冊も読むより、まずはこの1冊を理解すること。
私なら、そうします。
この本は、初心者にも読みやすいように「できるだけ薄い本」を目指したそうです。
結論と要点だけが書かれており、スッと読むことができます。
実は、無料で読めるWeb版もあります
普通の人が資産運用で99点をとる方法とその考え方(著者のWebサイト)
2020年に公開された記事で、その後も改訂されています。
なお、Web版も書籍の刊行後に大幅に更新されており、現在も無料で読むことができます。
まずは無料の記事を読んでみてください。
それで十分に理解できたなら、無理に本を買う必要はないと思います。
一方で、内容を体系的に理解したい方、紙の本でじっくり学びたい方には、書籍版をおすすめします。
② 難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!
著者:山崎元・大橋弘祐/文響社


2冊目は、私が大好きな経済評論家、山崎元さんの本です。
山崎元さんは、金融機関や運用業界での豊富な経験を持ちながら、一般の人に向けて、シンプルで合理的なお金の考え方を伝えてきた方です。
山崎元氏の名言集を私がまとめた人気記事はこちらです。
私が山崎さんの考え方で特に好きなのは、金融商品を販売する側の利益ではなく、私たちお金を運用する側の利益を優先していることです。
この本は、お金についてほとんど知識のない大橋弘祐さんが、山崎元さんにさまざまな疑問をぶつけていく、対話形式の入門書です。
難しい金融用語が次々と登場する専門書とは違い、読者が普段の生活で疑問に思うようなことを、一つひとつ分かりやすく説明してくれます。
例えば、次のような内容です。
- 銀行には、どのようにお金を預ければよいのか
- 投資信託とは何か。本当に信用してよいのか
- 初心者が投資を始めるなら、何を買えばよいのか
- 医療保険や生命保険には、どのくらい入る必要があるのか
- 持ち家と賃貸住宅は、どちらがよいのか
- NISAやiDeCoを、どのように利用すればよいのか
- 老後のお金や年金について、どう考えればよいのか
投資の本というよりも、普通の人が、お金について必要以上に損をしないための本と言ってもよいかもしれません。
私たちは日常生活の中で、さまざまな金融商品やサービスを利用しています。
銀行預金、保険、住宅ローン、投資信託、クレジットカードなどです。
しかし、それぞれの商品について、仕組みや手数料を十分に理解したうえで利用している人は、案外少ないのではないでしょうか。
例えば、投資信託であれば、同じような投資対象でも、商品によって運用コストが異なります。
保険についても、不安だからといって何でも加入すればよいわけではありません。
日本には公的な医療保険や年金などの制度があります。まずは、そうした制度を理解することが大切です。
山崎さんは、このようなお金の問題を、難しい理論ではなく、私たちの生活に近い言葉で説明してくれます。
そして、資産運用については、低コストのインデックスファンドを活用するシンプルな方法をすすめています。
この点は、最初に紹介した『普通の人が資産運用で99点をとる方法とその考え方』とも共通しています。
では、なぜ似たような結論の本を2冊もおすすめするのでしょうか。
それは、『99点をとる方法』が資産運用の合理的な方法を学ぶ本だとすれば、こちらは日常生活のお金の判断まで含めて学べる本だからです。
私は、資産形成において、投資で利益を得ることと同じくらい、余計なお金を使わないことが重要だと考えています。
実際、私が金融資産100万円から1億円に到達するまでにも、【節約】によって投資資金を確保し、そのお金を長期間運用してきたことが大きく影響しています。
投資で高い利益を狙う前に、まずは日常生活のお金の使い方を見直す。
そのための考え方を学べるのが、この本の魅力です。
また、本書は2023年12月に発売された「超改訂版」で、新NISAにも対応しています。
同じシリーズには旧版もあるため、これから購入する方には、こちらの超改訂版をおすすめします。
投資に興味はあるけれど、お金について何から勉強すればよいのか分からない。
そんな方には、最初の『99点をとる方法』と並んで、ぜひ読んでいただきたい1冊です。
③ インデックス投資は勝者のゲーム
著者:ジョン・C・ボーグル/パンローリング

3冊目は、インデックス投資をさらに深く理解したい方におすすめする本です。
著者のジョン・C・ボーグルは、米国の運用会社バンガードの創業者であり、個人投資家向けインデックスファンドの普及に大きく貢献した人物です。
この本では、長期的な資産形成において、なぜ低コストのインデックスファンドが有力な選択肢になるのかを説明しています。
中心にあるのは、市場全体の利益を、できるだけ多く投資家の手元に残すという考え方です。
株式市場では、多くの投資家が他人より高い利益を得ようとしています。
優秀な銘柄を探す。
株価が安いときに買う。
高くなったら売る。
市場平均を上回る運用成績を目指す。
こうした投資には、取引に伴う費用や運用会社への手数料がかかります。
一方で、市場全体を保有するインデックスファンドは、特定の銘柄や売買タイミングを当てることを目指しません。
投資家全体の運用成果を考えると、手数料を差し引く前の平均的な成果を上回る人がいれば、下回る人もいます。
しかし、手数料を差し引いたあとは、その費用が投資家全体の利益を減らすことになります。
だからこそ、投資コストを抑えることには意味があります。
もちろん、すべてのアクティブファンドが市場平均に負けるというわけではありません。
市場平均を上回るファンドもあります。
問題は、将来どのファンドが勝つのかを、投資する前に見極めることが難しいという点です。
私は以前、個別株の値上がりを狙って投資していました。
大きな利益が出ることもありましたが、常に正しい銘柄選択ができるわけではありません。
また、投資に時間をかければかけるほど、必ず成績がよくなるというものでもありませんでした。
そんな経験をしてきたからこそ、市場全体に投資するという考え方には合理性を感じています。
ただし、この本は最初の2冊よりも、投資の仕組みや理論に踏み込んだ内容です。
「何を買えばよいのか」を知りたいだけなら、最初の2冊で十分かもしれません。
一方で、「なぜインデックス投資なのか」「なぜ低コストが重要なのか」をしっかり理解したい方には、ぜひ読んでいただきたい名著です。
さらに読んでほしい、私の愛読書4冊
ここまでの3冊を読めば、普通の人が資産運用を始めるための考え方は、かなり理解できると思います。
ただ、もっと知りたいという方もいらっしゃるでしょう。
ここからは、私が読んできた本の中から、さらにおすすめしたい4冊をご紹介します。
④ 全面改訂 第3版 ほったらかし投資術
著者:山崎元・水瀬ケンイチ/朝日新聞出版

「99点をとる方法」を読んだけれど、もう少し具体的な投資方法を知りたい。
そんな方におすすめする本です。
経済評論家の山崎元さんと、長年インデックス投資を実践してきた水瀬ケンイチさんによる共著です。
低コストのインデックスファンドを活用し、手間をかけずに長期的な資産形成を行う方法が説明されています。
理論だけではなく、実際に投資を始めるための手順や、投資を続けるうえでの疑問にも触れています。
投資の基本方針を理解したあと、具体的にどう実践すればよいのかを知りたい方に向いています。
なお、本書の発売は2022年ですが、出版社では2024年からの新NISAに対応した折り込み付録も公開されています。
制度や金融商品の情報は変わることがあるため、実際に口座を開設する際には最新の情報も確認してください。
⑤ 経済評論家の父から息子への手紙
著者:山崎元/Gakken

この本は、投資方法を学ぶためだけの本ではありません。
山崎元さんが息子さんに向けて、お金、仕事、働き方、そして人生について伝えたメッセージをまとめた本です。
山崎さんが晩年に書き下ろした、最後の著書として刊行されました。
資産運用だけでなく、働き方、転職、自分の人材価値、幸福とは何か、といった話題も取り上げられています。
特に、金融資産を増やすことと、人生を豊かにすることは必ずしも同じではない、という問題について考えさせられます。
私は長年、お金を貯め、投資することを続けてきました。
金融資産1億円という数字に到達することもできました。
しかし、お金が増えれば、仕事や健康、家族に関する悩みがすべてなくなるわけではありません。
お金は何のためにあるのか。自分はどんな人生を送りたいのか。
そんなことを考えるうえでも、読んでいただきたい本です。
投資に興味がない方や、これから社会に出る若い方にもおすすめしたい1冊です。
⑥ JUST KEEP BUYING
著者:ニック・マジューリ/ダイヤモンド社


日本語の副題は「自動的に富が増え続ける『お金』と『時間』の法則」です。
この本は、豊富なデータを用いて、貯蓄と投資の考え方を説明しています。
例えば、次のような疑問です。
- 貯蓄と投資のどちらを優先するべきか
- どのくらい貯蓄すればよいのか
- 株価が高いときでも投資してよいのか
- 暴落したときにはどうすればよいのか
- どんなときに資産を売却すればよいのか
私自身、資産形成を振り返ってみると、日々の節約や貯蓄によって投資資金を確保し、そのお金を長期的に運用してきたことが大きかったと感じています。
この本は、そうした貯蓄と投資の関係を、データを使って考えるきっかけになります。
ただし、タイトルだけを見て「いつでも何でも買い続ければ必ず儲かる」と理解するのは適切ではありません。
生活に必要な現金を確保し、自分に合ったリスクを取りながら投資を続けることが大切です。
最初の3冊でインデックス投資の基本を理解したあと、さらに投資とお金の関係を深く学びたい方におすすめします。
⑦ サイコロジー・オブ・マネー
著者:モーガン・ハウセル/ダイヤモンド社


日本語の副題は「一生お金に困らない『富』のマインドセット」です。
この本が扱っているのは、投資商品の選び方というよりも、お金と人間の心理の関係です。
お金に関する判断は、計算や理論だけで決まるものではありません。
育ってきた環境、過去の経験、恐怖や欲望、他人との比較など、さまざまな感情が影響します。
例えば、十分な資産を持っていても、もっと増やさなければ不安になることがあります。
反対に、大きな利益を得られる可能性があっても、損をすることへの恐怖から投資できない人もいます。
資産形成では、投資の知識だけでなく、自分自身の感情とどう付き合うかも重要です。
私も、長年の投資経験の中で、相場の上昇に期待したり、下落を恐れたりしてきました。
そして、金融資産が増えても、お金に関する不安が完全になくなるわけではないことを実感しています。
資産を増やすことと、その資産によって安心して暮らすことは別の問題なのかもしれません。
投資の知識を深めるだけでなく、お金との付き合い方そのものを考えたい方におすすめしたい本です。
結局、どの本を読めばよいのか
ここまで7冊ご紹介しましたが、全部購入する必要はありません。
私なら、次のようにおすすめします。
| こんな方に | おすすめの本 |
|---|---|
| これから投資を始めたい | 普通の人が資産運用で99点をとる方法とその考え方 |
| お金全般の知識も身につけたい | 山崎先生、お金の「もうこれだけで大丈夫!」を教えてください。 |
| インデックス投資の合理性を深く知りたい | インデックス投資は勝者のゲーム |
| 具体的な投資方法を確認したい | ほったらかし投資術 |
| お金と働き方、人生について考えたい | 経済評論家の父から息子への手紙 |
| 貯蓄と投資をデータから学びたい | JUST KEEP BUYING |
| お金と人間心理の関係を理解したい | サイコロジー・オブ・マネー |
迷ったら、まずは1冊目から読んでみてください。
無料で公開されているWeb記事を読むところから始めても構いません。
大切なのは、本を何冊読んだかではなく、その内容を理解し、自分の投資に生かせるかどうかだと思います。
私が25年間の投資でたどり着いたこと
私はこれまで、数多くの投資方法を試してきました。
利益を出せた投資もあれば、大きな損失を経験した投資もあります。
金融資産1億円を達成した現在も、相場の下落に対する不安がなくなったわけではありません。
また、私自身の運用には、現在もレバレッジ型の投資信託が含まれています。
そのため、ここで紹介した本の内容を、私自身が最初から完全に実践できていたわけでもありません。
それでも、今から投資を始める人に何をおすすめするかと聞かれれば、答えはシンプルです。
生活に必要なお金を確保し、無理のない範囲で、低コストのインデックスファンドを長期間保有すること。
市場の動きを毎日予想する必要はありません。
次に上がる銘柄を探し続ける必要もありません。
投資にかける時間を減らし、その分を仕事や家族、趣味など、自分が大切にしたいことに使う。
私は、そんな資産運用が、多くの人にとって合理的な選択肢になると思っています。
今回紹介した7冊が、その考え方を理解するきっかけになればうれしいです。
そして、私自身の投資経験については、別の連載にまとめています。
遠回りばかりだった25年間の投資ですが、その経験が少しでも誰かの参考になれば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
良い投資ライフを
※本記事は個人の経験と読書に基づく情報提供を目的としています。特定の金融商品の購入を推奨するものではありません。投資には元本割れなどのリスクがあります。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

